2015年5月31日日曜日

青春18キップ的すすめ  山梨県河口湖Ⅱ 空からみる富士





空からみる富士

 

空の蒼に浮かぶ綿くずがちぎれていく。その数三つ、四つ。富士の嶺の高層にその綿くずのばらけた雲が面と広がり、なにかしら赤富士の雲を想気させる。山を周囲から見わたす鳥瞰の図がふさわしい.

六時ごろになるとトビが飛んでいるような口ばしをのばしたトビ雲が二つ、三つ。折しも鳶が円をまいて湖畔の上を滑空する姿が重なる。今日の快晴富士は格別だということがわかる。

こういう時に老いた人を見守る八つの目はおだやかだ。「本当に今日、来てよかった!」といえる四人の意志が老いた人にストレートにつたわるから。その窓越しの富士にありがたく合掌する。

この秋、来年の今頃またと、声をかけたくなる河口湖の富士。逆さ富士、ガラスの富士を見上げる贅沢がある。

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