2012年10月28日日曜日

ニューデリーで6か月たちました       



110日 ニューデリー         ヴェナス ホテル6ルピー

      シッキム入国の書類を申請。ダージリンで許可書を受け取る段   取り。

 114日 335

117日 アグラ

118日ジャルガオン

119日オーランガバード

 

113

 インド国境で日本人2人にアフガンで会って以来再会した。岐阜の高屋、岩片の両君。早稲田大の友人同士が就職して一年目に、シルクロード行という共通目的から合流したそうだ。かたや社長の理解で見聞を広める旅に出させてくれたという調子のいい話の人と、他方は「そんな理解なぞあるものか」という相棒に対し言外に冷ややかな態度をみせる人。そんなデコボココンビに、僕が加わった。

  ニューデリーの喧騒はここちよい。三人のグループ旅行のような気分になり、久しぶりの観光地巡りのほっとした時間をかみしめることができた。ぎらぎらしたアラブの反動で、インドは過ごしやすい、インドはすすんでいると、自分を合理化しているからだろう。3人でハトバスに乗ってインドの観光バスは「こんなもんだ」と満足してしまう。

  今日の国立博物館では細密画が目を惹いた。スタインが保有していたというローランやホータンなどの中国の文物を見ることができ収穫だ。特にローランの櫛や竹籠、スプーン、シルクの絨毯など西域の文物は感激だった。

  博物館といえばエジプトのカイロ博物館ははるか遠い記憶になり、カブール、ペシャワール、タクシラ、ラホールの博物館をみて仏教の影響が自分の内面に入り込んでしまうような満足した気分がある。仏教芸術、スタインのコレクションはすごい。

  長くアラブの国を回って思うことは、アラブの力強さだ。イスラム教が現実の生活に密着していることにつきる。伝統的な生活というものではなく、生活と切っても切れない宗教の強さだ。モスクで絨毯に膝まづきお祈りする姿を見ていると、強大な中世イスラムの姿を今にイスラムの強さとして見せつけられるような錯覚を感じる。

  では、世界の中のアラブ、イスラムという宗教は、というとよくないというしかない。バクシーシの習俗、軍隊が政治を支配する。旧態依然とした貧しい生活。インドに入ってヒンズー、仏教の影響を感じるようになるとイスラムの空気が薄くなりイスラムはもういい、と感じる。かってながら、だけれど。

 

117

 ニューデリーの数日はよく寝た。毎日寝てばかりだけれど調子は良くない。カレーの辛さに内臓が泣いている感じだ。おなかを下す。トイレに入って壁をよく見ると茶系のあばたが四面を囲む。でも。なぜか臭いを感じない。インドでトイレットペーパーを使わないでトイレを出る方法を試してみた。缶のなかに水を用意して、終わったらおもむろに水を含んだ指をお尻に回す。ヌルッとしてベチョッと触って壁にこすりつける。1回の経験でたくさん。手洗いが大変。

  おなかだけでなく、風邪もひいてしまった。ボンベイへ下るにしても、先のことを考え自重しなければいけない。

 これからアグラを少し見てジャルガオンまでは夜行列車で行く。それから1日休んで仏教の洞窟彫刻のエローラ、アジャンダが2日、オーランガバード1日そしてボンベイ。ボンベイは物価が高いというから引き締めにかからなくては。

 といって、予定通りにいったためしがない。インドの後はネパール、ダージリン、カレンポーを経てシッキムに行く。財布の中身が心配だ。売れるものは売ってとにかく台湾まで持ちこたえたい。