SDGSにむかって
ゴミの山まではいかないが、缶、ビニール、石油製品の包装紙が以外に土の中に埋まってい
る。木を伐り、足元の土を掘り返すと微細な量から大物までゴミの収集に事欠かない斜面だ
と嘆息した。視界的にも斜面は放り投げる場として放り投げるものにとって視界から消える
ためその快感は平場では味わえない感動を小さな心臓に与えるのだろう。頂きたくない側か
らは御免こうむりたい。何年、何十年後に見つかったゴミは惨めだ。本当に長い間、こんな
ところにいて大変だったでしょう、と言いたくなる。
斜面を下るとまた新しい発見が見つかった。お隣さんとの境界点が賑わしく卒塔婆のくい打
ちのようにして杭が突き刺さっていた。見てはいけないものを見てしまったような、村の幽
閉地の祠が苔むしているのを見るようなやるせなさ。なぜと考えれば最近はやりの売れない
土地の新たな売り方をこの線引きで確認したかったのか、つまるところ土地の転売の機運が
この山奥に近づいているのだろう。