2017年3月21日火曜日

青春18キップ的すすめ13 森の仕事 森の幸 ~諏訪郡富士見町沢入山 7 &北杜市





雪道

 

季節は春に近づき青木の森の様子が知りたくなった。山林地は荒れに任せているだろう。三年ぶりの山行だもの。それを覚悟に中央道下諏訪辺りの気温2度、快晴をしるべに高速道を降り現地に向かった。入笠山方面との分岐点から山道に入った取っ掛りに雪が広がっていた。ハンドルをとられ(これはヤバイ!)と感じながらスピードを落とし、慎重にハンドルをくねらせ高度をあげた。

 

ところがその慎重さがあだになった。次の雪道でいきなり車が止まった。(なぜ?)。アクセルを踏むと車輪が空回りしている。滑っている感触。エンジンブレーキをかけた。アイスバーンのわだちに乗りあげていた。

 

その時、前輪、後輪のどちらの駆動なのかを考えず脱出の作業にかかった。ぼろ布を前後のタイヤの前部にからませ、霜上の土塊をばらまきタイヤが移動するようにした。エンジンをかけた。その繰り返しでさいわい、雪のわだちを擦りながら車がわずかづつ移動していることだけは確認できた。タイヤは氷と雪の面から離れようとしていた。

この途中、JAFに連絡しようか、富士見の管理事務所に連絡しようかと迷った。時間はまだ8時台。(気温は上がるはずだ!)。

決めなくてはいけないと思った。そこで重い荷物を車から出すことにした。そして山道の先に車がUターンできる場所があるかどうかを確かめに走った。

 












北杜市林間地

 

午後の山仕事は久しぶりの木こり仕事だった。一昨年に切り倒し、後始末が滞っていたクヌギの倒木を三十センチきざみにし、木肌を剥ぐという。チェーンソーの唸り声を聴きながら斜面を転がる倒木を支える作業に参加する。クヌギの加工は玄関内の調度品を習いに一時、粗削り作業にとどめる。それと、一メートルほどの長さに切った木は庭に作業の場を用意するにとどめることになった。何かしら古木に彫を加えることで山住まいの新しい息吹になるだろう。

 

つぎに僕の作業は、高木のクヌギやコナラなど落葉広葉樹の枯れ枝を大木の足元に集め、あちこちに積み上げることにした。これを繰り返せば枯れ枝に落ち葉が堆積し虫の成長や卵が孵って蝶の乱舞に役に立つだろう。林に人の手を加えることで陽が下に射し草が生え、動植物の活動が活発になる。里山づくりの基本に戻ろう。僕は青木の森の山仕事を思い出しそうおもった。