2009年7月4日土曜日

アンカラ  ヒッピー宿なんて知らない




9月8日
ボスポラスの船旅・・今日は無理だ。明日に廻すとしよう。イスタンブールに来てよく歩く。捻挫を気にせず歩く。することはひたすら歩くこと。今日もブルーモスクに行く。必ず行きたくなるところがあることはいい日常だ。何よりも怠惰な気分が広がらないことがいい。明日を考える楽しみ。どこへ行こうかなア、なんて日本での生活よりいいのではないかと思う。

(記憶遥か)
 トルコの首都、アルタリア高原のアンカラに行った。初の小旅行はイスタンでの情報収集で貧乏旅行者の間で関心の高いイスラエルとアラブの抗争が現場でどうなっているか、これを大使館がどこまで把握しているか、行くにあたってどんなアドバイスをもらえるかに関心があったためだ。その期待値は0%と踏んでの大使館訪問だった。

 と、いうのもアラブにおける日本大使館の親切度を相部屋の日本人旅行者と話しているとき、あまりに大使館員が邪険にするのでパスポートをかざして、かれは読み上げたという。
日本国外務大臣告「日本国民である本旅券の所持人を通路故障なく旅行させ、かつ、同人に必要な保護扶助を与えられるよう、関係の諸官に要請する。」

 その行動で相手の態度ががらっと変わった。彼は溜飲を下げたそうだ。ためしにひとつ自分もやってみよう、ということにした。友人である外務省図書館の鈴木女史にお土産話の一つでも、という気楽な気持もあった。

 アンカラの大使館員は30歳近く。「よく来ました」というにこやかな話から始まって、これから自分はとりあえず南下してシリア、というところにくると、宿はどこ?と問われて大部屋の外国旅行者が出入りする安宿というと,係官はつい最近イズミールに行ってきた話しから始まって「ヒッピー宿か!やめたほうがいいよ!」という。席をはずしたら、後輩と思しき少し若い係官に交代した。落ち着きのない大使館の対応を感じた。「渡航禁止ではないですが・・」とくるとなにをか言わん。

 まず、安宿に泊まるのを侮蔑し人を敬遠して、保護扶助のモラルも忘れ・・収穫はそんなところだった。 (2009.07)
 

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