2009年11月10日火曜日

青春18キップ的すすめ 4 森の仕事 森の幸 ~諏訪郡富士見町沢入山 1


うき がく

森の手入れは、精霊にあいさつすることから始まる。お酒にお米にみかん、榊・・それをひと目みただけで手を合わせ、怪我をしないようにと拝みたくなる。木の精霊が我々を認め、見てくれていると感じることで山仕事が始まる。そのおかげで山の手入れは三日の予定が一日半に短縮した。体にはきついが、余韻を残すいい仕事だった。ここは長野県諏訪郡の入笠山を望む青木の森。


実は、自分は一日遅れての参加だった。残念ながら冒頭の神事はお供え物を見る場面しか知らない。しかも斜面には木の階段が出来上がっていた。なんだか準備体操がないぶっつけ本番の山仕事が待ち受けていたようだ。有難いことにこの段取りは相方の山仕事に慣れた義兄の昇さんが仕切ってくれていた。おまけに作業する場の境界区分は既に終え、さっそく斜面の下草刈りに取り掛かかることになった。

作業は南から北に下がる斜面の林間に光を入れるための除伐だ。傾斜40-45度の林間作業は慣れるまでが大変。地下足袋での作業が救いで、皮手袋の有難さも知った。木の数がやたら多い。ひたすら光を求めてか細く伸びる落葉広葉樹林の十本に一本は枯れていた。

下草刈りでは斜面を這うように伸びる山つつじは残す。落ち葉が厚く堆積していて、刈る量はたかがしれている。間伐は自分の力では5-10センチ太の枯れ木がやっと。それに比べ昇さんと生きを合わせ指示方面に倒木するきこり仕事は本格的だった。その緊張感と疲労感。小気味いい阿吽の呼吸。木を担いで走り回り倒木を確認する危険度は経験こそ力だと感じる。

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