2025年11月28日金曜日

  おそろしは熊に勝るカメムシ

 



百年ライスカレーが売りの日光金谷ホテルに行った。紅葉がいろは坂から町に下りてきて輪王寺まじかのホテルの前は赤、黄、緑に包まれていた。レストランは一階フロントの上に張り出したような席、その特等席からホテル前庭の紅葉狩りが鮮やかだ。大きな一間を越すガラス窓からみえる優雅さに触れる至福な時間。

突然、連れ合いが言った「アッ!カメムシ」。カメムシはいずこ・・みるとクリーンな窓ガラスに黒っぽい異物が、しがみつくあのカメムシが一匹。秋になるといろいろな虫があふれてくるのか、確かにカメムシは何度もお目にかかっている定番虫になっている。

三年前の富山の宇奈月。トロッコ電車で欅坂行に行く車両、その列車一番乗りで足を踏み入れた長椅子にカメムシがポツンとしがみつくように・・その印象が消えないうちに往復列車の一日が終わり宇奈月温泉の宿に入ると、部屋の机にカメムシにご注意のシートがチラリ。

気になるなア、というわけでスマホで調べたらその年の夏からお隣の岐阜県でカメムシが爆発的に増えているという話。旅行から帰ってからも我が家の網戸にカメムシ、干している布団にカメムシと続く、脳裏に残る特異な虫。緑のカメムシがいたな!茶色のカメムシがいたな!黒いカメムシも!・・さすがにカレーライスにはいなかった。




2025年11月12日水曜日

25秋  熊スズ恋し北八ヶ岳の笛  

 



八ヶ岳の山懐北にある白駒の池はすでに紅葉のピークを過ぎていた。高速インターの下諏訪を下り原村の裾野道を北へと向かう。思っていたより難度なく蓼科ビレッジの山岳道を上っていく感覚はまた来たくなる近道感が心地いい。大気が冷えてきた。温泉表示がつぎつぎと現れ麦草峠に差し掛かると以前からぜひ来たかった思いが沸き上がった。

白駒の池の公営駐車場に着くと登山者風のスタイルに着替える。降車して駐車場の係員にまず,聞いた。「熊はでました?」クマあらわる!の看板はすでに観光地と化した池、登山口の当り前の告知。大げさに言えば日本全体が新しいそれも急速なクマ対策の常態化の段階にはいっていた。

僕と連れ合いは呼び子、プラスチック製の笛を首にかけた。熊スズは残念ながら登山道具、雑然とした部屋の中に埋まって見つからなかったのがミソ。白駒の池の紅葉はピークを既に過ぎ、苔むした北八ヶ岳の自然の風貌をかみしめる初冬待ちの段階。葉の落ちたナナカマドの赤が印象的な散策道をなぜか熊探しの風体で静かに木道を歩いた。

そして、帰り道は富士見の青木の森の山地につながった。青木の森の崖地は荒地になるには程遠い静かなもんだった。崖を駆け降りるのにわすれず笛を吹き続けた。快感!