さくら満開は秒読み段階だった。3分,7分咲きのさくら情報は正確でどん
ぴしゃりと知った早朝の車中、一気に高速の中央道を西に向かった。「桜
の名所10選」とあるSNSには近場に伊那の「高遠」とありここだ、と決
めた。
その伊那の高遠はさくらのメッカである城址公園にむかう道が数珠つなぎ
で,P9の城うえ駐車場に11時ごろようやく到着した。タカトオコヒカンザ
クラというみごとあかみがかったさくらはことのほか華麗というか群桜ピ
ンクが見事というほかない。あっぱれ!高遠城址公園のさくら。
帰路に就く道のりは車洪水の脱出と道々の昼食探しが待ち受けていた。途
中「さくらの湯」のスベスベ湯につかってここまでは順調。だが、食事処
を探しながらの道のりはまたも、営業外の恐怖が待ち受けていた。案の
定、つれあいのナビゲーターはあいかわらずのマイペースの助言で、車が
伊那インターに向かっていても話はとんでもない方角をさして、三峰川に
戻ったり西に向かうのではなく東方角に道の駅があるという。
こちらもママヨと道の駅の食堂に向かうと一歩遅れて「すいません、こち
らまででして!」と目の前で品切れを宣言された。ではどちらに行けば、
と聞くと「高遠にはお蕎麦屋さんがたくさんありますので、そちら
に、、」と確かな案内に違いない。
だが、天邪鬼のこちらは道々の状況をみてきたので「この際、コンビニ弁
当でもおにぎりだもなんでもいいや!」と頭の中は昼食のことより高速道
路の混雑予想に気が回っていた。
そんな気のそがれていたこちらの気持ちをさっしたのかつれあいが「夕食
は九条ネギのラーメンにしよう。鶴川だったっけ」と意外な発言になんだ
かうれしくなって「着く頃は時間が時間だけにもうないんじゃないの?」
と受け言葉に遊んだ。なにせコロナ禍に店が開いているかどうかもわかっ
ていなかった。ネギは貴重で7時を過ぎればメニューから外れる店の人気
具材と知る。
京都が本部のラーメン専門店はネオンの中に輝いていた。メニューを開い
て注文すれば、「九条ネギは品切れになりました」。では、とびらに載っ
ている玉子らーめんはと聞けば「たまごの品はすべて休止しています」。
鳥インフルエンザの影響が目の前を直撃した。
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