汗をかく
「37.1度は高すぎる」・・・係りのおばさんが37.4度ならもう一度測り直しますよ、といった。
僕は8月の暑い盛りの光景をおもいだした。この尾白川の温泉館の隣には水遊び場があり、この日
の100倍ぐらいの人々、その中心には水場の主役である子供たちが群がっていた。水遊びを楽しん
でから館に入ろうとした親子づれの家族が検温に引っかかり入り口でたたずんでいた。水遊びがす
ぎると体温が上がり37度5分のハードルを越えてしまった子供を前に両親が呆然としていたのだ。
コロナ禍の厳しいお達しに親子ずれを検温した女性はガンとして入場を拒否した。
僕の杞憂は一瞬だったが低温気味の35度ラインをズーッと維持してきただけに、椅子に腰かけてち
ょっとした不安を語り掛けるおばさんに自分を立ち返るしかなかった。
確かに、この北杜の高地は日差しが強くて、ドライバーの顔が火照る。それとも検温器が意外に高
めに設定されていたりして、とそんな納得感で湯桶にようやく滑り込んだ。
さらに付け加えれば今日は久しぶりにたっぷり1時間山仕事をした。
9時前に青木の森の作業場に足を踏み入れ斜面を下りながら一仕事の必要性を感じた。この間、針
葉樹を中心に枯れ木を伐採してきたが、切りっぱなしをそろそろ整理しなければいけない。大きな
木の根元に切りそえた倒木を積み重ねるカ所を二つ三つと、ひろげていった。倒木は実際は切り木
のままで周りの木にひっかかったように寄り掛かったまま。年をまたぐと風雪に打たれ自然と倒れ
る倒木になる。その方が木の芯が乾燥していてよく鋸が入る。手抜きの伐採は時間と力量不足から
なのだ。その間に斜面をもう一度上下して枯れ木を点検し切っていく。一人仕事にようやく慣れて
きた。
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